ファーストトマト
品種: ファーストトマト
出荷時期:12月〜翌年5月
愛知の伝統野菜・昔ながらのトマト
主産地は生まれ故郷の愛知県。あいち伝統野菜にも選定されていて、「昔ながらのトマトの味」として現在も根強く支持されています。お尻の部分がとがっているのが特徴です。皮は薄く、甘味とともに適度な酸味も感じられ、バランスのよい味わい。ゼリー状の部分が少なくて実崩れにくいのでカットしやすく、サンドイッチやサラダなど生食にも向いています。
昭和の後半までは多く作られていましたが、栽培が難しく、また、品種改良された丸玉トマトの普及で生産者が激減しており、現在では貴重なトマトです。昔懐かしい味、酸味と糖度のバランスのとれたトマトらいし味がお楽しみいただけます。
難しい栽培だからこそ守りたい技術と味
ファーストトマトは、病害に弱く、肥料も多すぎると着果が悪く、変形してしまうなどの特徴があります。そのため、栽培段階、状態に応じて水分や栄養の調整をとりながら栽培する、非常に手間のかかるトマトです。このようなトマトですが、私たちはファーストトマトを守るため、またその栽培技術を後世に伝えていくための努力をしています。
希少価値の高いファーストトマト
近年、ファーストトマトの本来の味が見直され、美味しい完熟の状態で収穫されたファーストトマトの需要が高まっています。
出荷は12月から翌年の5月下旬にかけて、年間で約243,000箱を出荷しています。なかでも、栽培中のかん水量を少なくすることで糖度9度以上となった高糖度トマトを「龍珠(リュウジュ)」という名称で、期間限定(2月~4月)で特別販売を行っています。
ファーストトマトの名前の秘密とは?みなさん、ご存知でしょうか?田原市役所の農政課の方に驚くべき由来をお聞きしました。それを裏付けるように『日本のふるさと野菜』(日本種苗協会)に記載されていたのは「品種の育成に携わった人が野球のファーストが守備位置であったことから命名されたと伝えられている。その意味からはFirstとつづるべきでFast(速い)ではない」とのこと。ファーストトマトと野球がつながっていたのです。
美味しいファーストトマトの見分け方
丸みを帯びていて果皮に張りがあり、お尻の部分がピンとしているものがおすすめです。また、ヘタがきれいな緑色をしているか、ずっしりと重みを感じるかも確認しましょう。なお、お尻の中心から放射状にスジが出ているものは甘いトマトといわれます。
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